レンタルサーバーの基礎知識

「DNS」とは?仕組みと役割の話

「DNS」とは?仕組みと役割の話

ドメインやレンタルサーバーを使う上で出てくる言葉として「DNS」があります。この「DNS」とは一体何なのでしょうか。
ドメインを設定する際は必ずDNSの設定が必要です。そこでDNSとは何かについてと、DNSの仕組みと役割を徹底解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

「DNS」とは?

DNSとは「Domain Name System(ドメインネームシステム)」の略で、ドメイン名とIPアドレスを関連付けて管理するシステムを言います。例えば「192.168.0.1」などの表示されるIPアドレスがありますが、それを「http://www.〇〇.com」などの分かりやすい文字列に変換する仕組みも「DNS」によって行われます。DNSはレジストリというドメイン管理団体が行っていますが、ドメイン取得はレジストラというドメイン登録業者(お名前.comなど)が行います。

レジストリとは

レジストリとは各ドメインの情報データベースを管理する機関の事です。「ドメイン管理団体」と言われることもあります。また、レジストリはアメリカで開発されたSRS(Shared Registry System・共有登録システム)を採用しています。

そのSRSの仕組みにより、レジストリは全てのレジストラに平等に対応し、SRSへのアクセスを保証する事が求められます。レジストリは大きく「ICANN」「JPNIC」の2つの団体に分けられ、管理されています。

gTLDを管理する「ICANN」

世界共通で使われるドメインの事を「gTLD(generic Top Level Domain)」と言いますが、そのgTLDを管理している機関が「ICANN」です。

ICANNとは「The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers」の略で、アメリカ政府が「インターネットの名前およびIPアドレスの管理」を発表、1998年に設立された非営利団体となります。

ICANNは「.com」「.net」などの「gTLD」ドメインを管理し、VeriSign(ベリサイン)というレジストリ管理企業に委託をしています。

ccTLDを管理する「JPNIC」

各国それぞれで使われるドメインの事を「ccTLD(country code Top Level Domain)」と言い、そのccTLDを管理している団体が「JPNIC」です。

JPNICとは「Japan Network Information Center」の略で、日本のコンピューターネットワークを円滑に行うために日々研究されている一般社団法人です。

JPNICでは「.jp」となる「ccTLD」ドメインを管理し、JPRS(株式会社日本レジストリサービス)というレジストリ管理企業に委託をしています。

レジストラとは

レジストラとは、ユーザー(個人)がWebページ作成に必要な「住所」となるドメイン取得を行う「ドメイン登録業者」の事です。このドメイン登録業者の中でも、ICANNに認められた「ICANN認定レジストラ」という会社が存在し、日本には15社以上あると言われています。有名な所だと「お名前.com」でおなじみのGMO、「スタードメイン」で知られるネットオウル、その他「カゴヤジャパン」「ファストサーバー」「ゴンベエドメイン」などの企業が認定、その業者も年々増え続けています。

レジストラ代理店(リセラー)

レジストラはユーザーが手軽にドメインを取得するためのレジストリ仲介業者ですが、そのレジストラにも「レジストラ代理店」という仲介業者が存在します。このレジストラ代理店は、レジストラのDNSを借りて、ユーザーに販売する事業者になります。いわゆる小売店、店舗などに当てはまり、「リセラー」とも呼ばれています。

DNS情報(レコード)設定

ドメイン登録業者でドメインを取得すると、「DNS情報(レコード)設定」という項目が存在します。これはドメイン登録業者(レジストラ)で取得したドメインに関する情報をドメイン管理団体(レジストリ)が管理するサーバーに送るためのシステムです。
また、ドメイン名は通常、英語(日本語)表記となりますが、レジストリではIPアドレスで管理をしています。そのため、ドメイン名をIPアドレスに変換するためにこの「DNS」が必要となります。

レンタルサーバー事業者とは

DNSの設定はドメイン登録業者で行われますが、「ドメイン登録業を行っているレンタルサーバー事業者」にもDNSのシステムは存在します。そのため、取得したドメインのドメイン登録業者とレンタルサーバー事業者のDNSが異なる事がよくあります。その際はDNSの設定を統一するために「NS(ネームサーバー)の設定が必要です。

NS(ネームサーバー)とは

NS(ネームサーバー)とはDNSサーバーの中のデータを管理する「DNSコンテンツサーバー」のみを指す名称です。そして、どのDNSサーバーに属するかを設定するのが「NS(ネームサーバー)設定」で、これは各ドメイン登録業者もしくはドメイン登録業を行うレンタルサーバー事業者の設定上で行われます。DNS設定は基本的に設定が自動で行われますが、このNS設定は手動で行う必要があるため、忘れずに行うようにしましょう

DNSの仕組み

DNSはドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みであり、レジストラとレジストリでドメイン情報を共有する仕組みという事が分かりました。
では、DNSで行われている仕組みについて、もう少し詳しく解説をしてみたいと思います。

DNSコンテンツサーバー

DNSの情報はレジストリが管理をしていますが、そのレジストリは「DNSコンテンツサーバー(権威DNSサーバー)」でデータを管理しています。
このDNSコンテンツサーバーではデータを分散管理しており、ツリー構造(ドメインツリー)となって、いくつものDNSサーバーが存在します。

ドメインツリー

DNSサーバーを構造化する「ドメインツリー」にて、その頂点に位置しているのが「DNSルートサーバー」です。ここでドメイン分類を行っています。そして、DNSルートサーバーの下には「.jp」を管理する「TLD(トップレベルドメイン)サーバー」があり、その下には「.co.jp」を管理する「2LD(セカンドレベルドメイン)サーバー」、さらにその下には「example.co.jp」の「3LD(サードレベルドメイン)サーバー」があります。
日本国内では「ccTLDドメイン」のみを管理しているので、ccTLDの「.jp」「.co.jp」「example.co.jp」の各DNSサーバーの階層があり、gTLDはアメリカで管理されています。

正引き

DNSサーバーには「正引き(せいひき)」という専門用語が使われています。意味は「ホスト名(ドメイン名)からIPアドレスを取得すること」を言います。ドメイン名からIPアドレスを取得する際、DNSコンテンツサーバーでは「.jp」「.co.jp」「example.co.jp」という順番で検索し、IPアドレスを取得します。
これを「正引きドメインツリー」と言い、DNSコンテンツサーバーは通常この方法で検索を行います。

逆引き

正引きとは逆に「逆引き(ぎゃくひき)」という専門用語もあります。意味は「IPアドレスからホスト名(ドメイン名)を取得すること」を言います。
例えば、IPアドレス「192.168.0.1」は、文字に起こすと「1.0.168.192.in-addr.arpa」という独自の表記が行われます。別階層のDNSコンテンツサーバーとして「arpa」「in-addr」「192」「168」「100」という階層に分かれ、管理を行っています。
これを「逆引きドメインツリー」と言い、DNSコンテンツサーバーのデータの正確性を高めるために採用しています。

DNSキャッシュサーバー

DNSサーバーの他に「DNSキャッシュサーバー」が存在します。DNSキャッシュサーバーとは、DNSサーバーのデータを一時的に保存するサーバーの事です。そしてこのDNSキャッシュサーバーが各階層のDNSサーバーに直接問い合わせ、データ取得の高速化を行っています。
ユーザーがインターネットでドメイン名を入力すると先に動くのものこのサーバーで、いわゆるユーザーとDNSサーバーを繋げる仲介役を担っています。

キャッシュ

キャッシュとはメインサーバーの一時的データを別のサーバーで管理をする事で、より早く情報を収集、伝達する仕組みの事です。
DNSにおいては「DNSコンテンツサーバー⇒DNSサーバー⇒ユーザー」という流れでデータを取得、この仕組みをキャッシュと言います。

リゾルバ

リゾルバとはユーザー側からIPアドレスを検索(正引き)、ドメイン名を検索(逆引き)する事の総称を言います。DNSにおいては「ユーザー⇒DNSサーバー⇒DNSコンテンツサーバー」という流れでデータを収集、その仕組みをリゾルバと言います。

ちなみにユーザーが使うパソコンを「スタブリゾルバー」、DNSキャッシュサーバーを「フルサービスリゾルバー)と言うこともあります。

Webサーバー

WebサーバーはWebページ(ホームページやブログ)を閲覧するためのデータを蓄積しているサーバーで、DNSサーバーとは全く別のサーバーとなります。
例えば、ユーザーがインターネットのブラウザでURLを入力すると、DNSサーバーがIPアドレスを返します。そして、そのIPアドレスを読み取ったブラウザがWebサーバーに送り、WebサーバーがWebページにアクセスを行うという流れとなります。
つまり、DNSサーバーとWebサーバーは直接繋がっておらず、ブラウザを介して情報を共有するのみに留まっています。

Webキャッシュサーバー

Webサーバーにもキャッシュが存在し、Webページ閲覧のための一時データを保存するサーバーを「Webキャッシュサーバー」と言います。ブラウザにもキャッシュという仕組みがありますが、これはデータがWebキャッシュ専用のサーバーに保存、素早くホームページの画像などを表示するなどに役立ちます。
しかし、DNSサーバーとWebサーバーに繋がりは全くないので、仕組みは似ていますが、完全な別物として捉えておく必要があります。

DNSの役割

DNSサーバーの仕組みが分かった所で、改めてDNSの役割についてご紹介します。
DNSには大きく2つの役割があります。この2つについてそれぞれ解説していきます。

ドメインの情報を管理している

DNSの仕組みでは 大きくDNSサーバーとDNSキャッシュサーバーの2つのサーバーが存在しました。そして、このDNSサーバーは「権威NDSサーバー」とも言われています。これはDNSサーバーのみにドメインのデータがあり、権威を持っているためです。
つまり、ドメインのデータを権威としてデータを蓄積し、管理している役割があります。

ドメインの情報をキャッシュ化する

DNSサーバーの一方、DNSキャッシュサーバーは「ドメイン情報を一時保存」するためのサーバーでした。これはユーザーにいち早くドメイン情報を送るための仕組みで、WebサーバーとWebキャッシュサーバーの関係性と同じものです。
そして、DNSサーバーにも同じくキャッシュ機能が存在し、ドメイン情報を素早くユーザーに伝えるためにキャッシュ化する機能が備わっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまででDNSとは何かという事と、仕組みと役割についての知識が身についたと思います。このDNSの仕組みを理解すると、ドメインやレンタルサーバーを使う上で、DNS設定を忘れずに行うことが出来るはずです。
これらを踏まえて、ぜひドメイン取得やレンタルサーバー利用を試してみましょう。最後までお読み頂きありがとうございました。

関連記事

  1. レンタルサーバーのSSDってなに?HDDとの違いとメリット・デメリット…

  2. 図解「専用サーバー」とは?VPSやクラウド型との違いも解説

  3. 常時SSL化の必要性とは?メリット・デメリットとSSL化の手順

  4. Data server network

    図解「VPS」とは?仕組みは?レンタルサーバーとは何が違うの?

  5. レンタルサーバーのCPUとは?役割と性能の差で何が起こるのか

  6. 図解「クラウドサーバー」とは?仕組みは?VPSとの違いは?

PAGE TOP