Web制作に少しでも関わったことのある方なら必ず聞いたことがあるであろうSEOというワード。Webサイトを運営していくうえで誰もが目指すのは検索エンジンでの上位表示ですが、上位表示にSEO対策が必要なのはもうご存知かと思います。
ですがSEO対策を行うとなると何から始めていいのか分からないという方はもしかしたら多いのではないでしょうか?そんな方向けにまずは基本的なSEO対策について9つのポイントに分けて紹介していきます。
-目次-
そもそもSEOって?
1.コンテンツ
2.キーワード
3.タイトル
4.meta description
5.タグ
6.内部/外部リンク
7.スマートフォン対応
8.サイトマップ/パンくずリスト
9.ページスピード
まとめ
そもそもSEOって?
具体的なSEO対策を紹介していく前にSEOとは何かをしっかりと理解しておきましょう。必要でない方はSEO対策1.コンテンツまで飛ばしていただいてもかまいません。
SEOとはSerch Engine Optimizationの略称で、和訳すると検索エンジン最適化という意味になります。検索エンジンとはGoogleやYahoo!などのWeb検索サービスのことを指します。
日本の検索エンジン事情
検索エンジンとしては利用者であるユーザーの求めている情報を検索上位に表示させることを第一目的としているので、Web制作者はユーザーの求めているサービス・情報・コンテンツを制作し公開していくことになります。
日本における検索エンジンのシェア率はつい3年ほど前まではYahoo!が50%を超えるシェアを誇っていたのですが、スマートフォンの普及とともにGoogleがシェア率をグングン伸ばし、2019年4月現在では70%を超えるユーザーが検索する際にGoogleを利用しているとの統計が出ております。現在のYahoo!のシェア率は23%ほどまで低下しています。
また、Yahoo!の検索アルゴリズムはGoogleのものを利用していることと、GoogleとYahoo!合わせると90%をシェア率があることからGoogleでのみSEO対策を行えばいいということになります。そのため、以下では検索エンジンのことをGoogleとして紹介していきます。
実際の検索ページ
実際にGoogleで検索するとサイトURLの横に[広告]と書かれているサイトが表示されていることはご存知でしょうか?これはリスティング広告という、広告費をGoogleに支払うことにより検索ページの最上部にサイトを表示することのできる広告枠が設けられています。2016年2月までは右側にもリスティング広告が表示されていましたが、スマートフォンと検索結果を同じにするいうGoogleの処置により現在は表示されないようになっています。
実際に「SEO対策 やり方」と検索した時の検索ページです。左がパソコン(Google chrome)、左がスマートフォン(iPhone X,safari)です。
画像をご覧いただければお分かりいただけるように、一般サイトはリスティング広告の下の緑いろの枠で囲んだ枠に表示されます。この枠内での上位を目指すのがSEO対策ということになります。
SEO対策の大前提
この章の序盤でも触れましたが、Googleはユーザーにとって有益である情報を検索上位で表示をします。大事なのはユーザーのクエスチョンに対するアンサーです。です。SEO対策はGoogleのアルゴリズムに則ってサイトを構築していく対策のことですが、あくまでユーザーに対して親切で有益なサイトでなければなりません。
以下はGoogleが掲げている10の理念です。Googleのこういったページは元は英語で作られているため日本語的にはおかしな表現もありますが、そのままの文章ですのでご容赦ください。
Google が掲げる 10 の事実
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能します。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。
Googleについて 10の事実より引用
この理念を元にGoogleでは200以上の要素と独自のアルゴリズムを元にサイトの評価をしています。サイトを評価している要素とアルゴリズムは基本的には公表されておらず、Web制作者やSEO会社がトライ&エラーを重ね、あくまでも「こういったものがSEO対策になるのではないか」というものが世には出回っています。(一部はGoogleの開発者などにより公表されています)
その公表されていないSEO対策を、10の事実を元に実際に効果が実証されていて、比較的誰でも実践しやすいSEO対策を以下では紹介しています。
前置きが長くなりましたが、SEO対策について紹介していきます。
1.コンテンツ
皆さんは「コンテンツイズキング」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
これはGoogleが被リンクを大量に集めてSEO効果を高めるいわゆるブラックハットを取り締まりだしたころから、世間的に使われるようになったワードなのですが、コンテンツイズキングを最初に唱えたのは1996年にかかれたエッセイ「Contents is King」が一番最初になります。Contents is Kingは世界長者番付のトップ常連で、あのマイクロソフトの共同設立者のビルゲイツによって書かれたエッセイで、検索エンジン黎明期にすでに今のオンラインマーケティング時代を予言するものであったといわれています。
コンテンツイズキングは「インターネットの主役はコンテンツである」というビルゲイツの言葉の通り、インターネットで一番重要なのは寄せ集めの被リンクなどの小手先の技術ではなくコンテンツそのものが1番に重要であるという意味で使われている言葉です。
コンテンツの品質と量
コンテンツキングについてはお判りいただけたかと思います。では具体的にはコンテンツは何が重要なのかについて紹介していきます。
つまりそれは質と量です。
Googleは専門性の高いWebサイトを評価する傾向が強く、専門性がありキーワードに対するオリジナルのコンテンツがSEO上位になってきます。そして文字数(量)が多い方が有利という統計も多数出ています。
実際に「SEO」で検索した際のトップ10サイトの文字数をまとめてみました。
1万字を超しているサイトが半数を超えており、2~4000字程度のサイトは各SEO対策について別のページが用意されており、SEO対策についてのトップページというような構造でした。
SEOというワードに関しては、SEO会社やツールの販売サイトがほとんどを占めているため、非常に文字数が多く業者同士で殴り合っている状態なのですが、ある程度の検索ボリューム(検索回数)があるキーワードですと8000字を超えるサイトが多いと感じております。
このサイトでも文字数は意識して制作しており、上位を狙うキーワードの記事は7000字以上で制作している場合が多く。この記事でも7000字は意識して制作しています。ですが文字数をただ増やせばいいというわけではなく、やはりユーザーの求めていることに対してのアンサーに関する情報が多いページが評価されます。
量に関しては文字数だけに言えるわけではなく、評価の高い記事数が多いほどサイト自体の評価も上がっていきます。(ドメインパワーといいます)なので良識な記事をたくさん作っていくことで、記事が1つだった時よりも評価は相対的に上がっていきます。
2.キーワード
ページによってメインになるキーワードは異なりますがそのメインのキーワードが決まっているのであれば、現在は無料のツールが多く公開されているのでSEOキーワードを選ぶ難易度は非常に下がっています。
メインとなるキーワードと一緒に検索されているキーワードや、メインキーワードの類似語なども探して構成に含めるようにしましょう。
ツールだけではなく実際にそのキーワードで検索をかけてみるとどのようなサイトが上位表示されているのかも調べてキーワードを探していきましょう。その際の注意点なのですが普段使っているブラウザで検索するとあなたの閲覧履歴などによって検索結果は変わってくるのでシークレットモードで検索してみてください。シークレットモードの使い方はchromeでしたら(Ctrl+Shift+N)、FireFOXでしたら(Ctrl+Shift+P)で開けます。他のブラウザは自身で調べてみてください。
ツールを使う場合はまずGoogleが無料で提供しているキーワードプランナーを利用してSEOキーワードを探してみましょう。
3.タイトル
タイトルの重要度は非常に高いです。ユーザーはタイトルとこの後紹介するmeta descriptionと呼ばれる検索結果の下に表示される説明文をみてどのサイトを見るかを決めます。どれだけコンテンツに力を入れてGoogle検索1位をとれていたとしてもそれは検索結果に多く表示されるだけであって、PVが増えるかというとまた別の話になります。
SEO対策として近年はタイトルの重要性は低くなってきているのは事実ですが、しかしながらタイトル一つの変更で順位が変わることもあるので無視できないです。
よく言われるのはキーワードは前方に配置し長くなりすぎないように設定するのが良いタイトルのつけ方といわれます。その他にも数字や墨付きかっこ(【】これです)がタイトルにつけられていると人は惹き付けられるとも言われています。
逆にタイトルが長すぎると検索ページに全文表示されず記事の意図と魅力を伝えることができず、同じキーワードを繰り返し入れるとペナルティを受けることもあります。
タイトルはSEO対策の観点でもユーザー獲得の観点でも非常に重要になってきます。
4.meta description
meta descriptionはタイトルと同じくSEO対策というよりはユーザー獲得のために必要な施策といえます。meta descriptionを最適化したからといって検索順位が変動することはほとんどありません。
ですが、ユーザーがサイトを選ぶときに見ている項目ですのですべての記事で気を付けたい項目でもあります。
meta descriptionはページの内容を80~120字ほどの簡潔な文章でまとめ、必ずキーワードを含めます。ユーザーを引き付けることのできる魅力的なmeta descriptionを付けることができれば流入数は大幅にアップすることが見込まれます。
5.タグ
タグと大きなカテゴリになっていますが、厳密にいうとタイトルもmeta descriptionもタグではあります。ここでいうタグは本文を構成するタグのことです。
重要なタグはいくつもかあるのですが、中でも構成において重要なのが「h2タグ」や「h3タグ」です。
これはページ内に見出しを設定するタグで、Googleに「ここに要点をまとめてあるよ」と認識させることのできるタグです。そしてユーザーに対しても見出しがあることで要点を伝えやすく、文書だけのページよりも見やすくなるため離脱率の低下が見込めます。
h2タグからh3、h4と順番に使っていくのが基本です。h2からh4に飛んだりするような使い方は正しくありません。
6.内部/外部リンク
数年前までGoogleのアルゴリズムは外部リンクに非常に重点を置いていたため、被リンクを購入し外部リンクを増やすことがSEOの鉄板のようになっていました。ですが、2015年のアップデートで悪質な外部リンクにペナルティを課し、コンテンツ重視のアルゴリズムに変更されました。ですが、現在でも有効な外部リンクは評価されていますので意味がなくなったというわけではありません。ですが、悪質なリンクと判断されると自身のサイトにもペナルティを受けてしまうため、現在では参考サイトやファンによる外部リンクが主流になっています。優秀なコンテンツのあるサイトは外部リンクも増えていくというわけです。
内部リンクは各投稿ページに、関連する自身のサイト内の他のページのリンクを張ることにより、クロール(Googleの循環しているロボット)が各ページに到達しやすくなります。そして各コンテンツの関連付けができるので評価もされやすくなります。ユーザーに対しても関連情報の記載してあるページへ誘導できるのでスムーズな移動を手助けすることができます。
7.スマートフォン対応
今やスマートフォンはインターネットを利用するメインのデバイスへとなっています。2017年に総務省の行ったインターネットを利用するデバイスについての統計調査によると、パソコンでの利用48.7%に対しスマートフォンは54.2%と、スマートフォンがパソコンを上回る結果が初めて出ました。2017年の調査なので2019年の現在ではおそらくもっとスマートフォンでのインターネット利用率は高くなっているものと考えられます。
Googleの10の理念の「5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。」は主にスマートフォンのことを指しており、モバイル版(スマホ版)のサイトがあることが現在では必須といえます。
現在はスマホが主流だが
サイトによってPCユーザーとスマートフォンユーザーの割合は大きく変わります。私が以前勤めていた会社のサイト訪問者の7割はスマートフォンからでしたが、このサイトの訪問者は8割がPCです。レンタルサーバーをスマートフォンから利用する方はほとんどいないためこのような割合になっていると考えられます。
現在はスマートフォンが主流ですがこれから先どういったデバイスが登場するかはわからないですし、最近ではiPhoneのSiriやスマートスピーカーやAIスピーカーと呼ばれる話しかけることで利用できるスピーカーなども登場しているので、もしかすると短い文章で質問のアンサーを答えることのできるサイトが必要となってくるかもしれません。私は開発者でも何でもないので現在どんな研究が進んでいるのかはわかりませんが、どんどん新たなアルゴリズムや求めるサイト像は変わっていくと思われます。
このサイトはPCからのアクセスが8割といいましたが、スマホでレンタルサーバーを契約してサイトを運営する時代がもし来たらスマホからのアクセスの割合が大幅に増えることでしょう。そのような見えない未来に対して順応する力がサイト運営には必要といえるでしょう。
8.サイトマップ/パンくずリスト
サイトマップとパンくずリストは内部リンクと同じくサイト内でのクロールの循環を促すのに重要です。
サイトマップは当サイトですとこちらサイトマップパンくずリストはページ上部まで戻っていただくと、家マーク>Web制作の基礎知識>SEOとは?誰でも実践できる基本的な9つのSEO対策という風にカテゴリごとの上下関係が記載されているかと思うのですが、それがパンくずリストです。
WordPressを使っている場合ですとパンくずリストは多くのテーマで標準ついており、サイトマップは「Google XML Sitemaps」というプラグインを入れておくと自動で投稿したページが追加されていくので非常に便利です。必ず入れておきたいプラグインの1つです。
サイトマップを作ったらGoogleサーチコンソールのインデックス>サイトマップを選んで、サーチコンソールにサイトマップを登録しましょう。
9.ページスピード
「サイト表示は3秒以内に」という話を聞いたことはありますでしょうか?
パソコンとスマートフォンとでデータは違うのですが、サイト表示に3秒以上かかると40%のユーザーが離脱するというデータもあるほどサイト表示における3秒の壁は大きいものです。潜在的思考ではユーザーの50%が2秒以内のサイト表示を期待しているとも言われるほど、サイトの表示時間はユーザー獲得に大きな影響を持っています。
Google10の理念「3.遅いより速いほうがいい。」にもわかるように、SEO対策の観点から見てもサイト表示は獣医横死されています。具体的に何秒以内のサイト表示を目指してくださいなどのアナウンスはされていないので、何秒以下ではないといけないとは言えないですが、0.1秒ごとにスコアが設定されているかもしれないと考えると0.1秒でもサイト表示は早い方がいいでしょう。
現在3秒以上表示にかかるサイトであればまずは3秒以内を目指して改善してみましょう。Pege Speed Insightsでページスコアを見ることができるので利用してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?基本的に各SEO対策の上辺部分をさらっと触れただけなので実際には各項目にもっと深い仕組みや対策があります。
途中でも触れましたが現在有効なSEO対策が突然ペナルティ対象になることもあるので、基本はいいコンテンツをたくさん発信していくことが最大のSEO対策といえます。
当サイトでもより良いコンテンツを今後も発信していきますので、またご覧いただけたらと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。